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Leica [カメラ]

顕微鏡などの光学メーカーとして20世紀の初頭に既に世界的に有名だったドイツのライツ社がカメラを製品化したのが1920年代の半ばで、1925年の年間生産数量が1000台だったのが1933年には出荷台数が10万台にまで伸びたそうです。
これを発案したのがそのライツ社の社員であったオスカー・バルナックで、カメラの小型化と映画用フィルムを写真用に転用したのが画期的でした。
今となれば普通のことでですが、これが今のカメラの始まりなのです。
バルナックはアマチュアカメラマンで、また喘息の持病があったそうです。
そのためそれまでの大型カメラを持って撮影に行くことが大変だった、それで小型カメラを考案したのです。

小型化されたため、1936年のスペイン内戦を撮影したロバート・キャパが主に使用したのもライカでした。

1920年代、第一次世界大戦の敗戦国であったドイツの経済が壊滅状態であった中、この製品化を決めた二代目エルンスト・ライツと、「成功の栄光よりも、努力の誠実さ、たゆまぬ責任感、それが人間の価値を決める」と言った重役のアンリ・デュミュールの存在も重要です。
(エーミール・G・ケラー、竹田正一郎訳「ライカ物語」より)
100年前のドイツのこのようなリーダーが、今の日本に必要ですね。

また、バルナックが好んだ格言が「本質的なものとなれ。なぜなら世界が滅びるとき偶然は滅び、本質的なものだけが生き続けるからだ。」というアンゲルス・シレジウスの名言だったそうです。
これも頷けます。

僕が銀座で演奏するとき、その前にふとライカショップに立ち寄ったことがあります。
高級時計とか宝石を扱っているような店の雰囲気でちょっと敷居が高かったけど、そこには量販店で売られているカメラとは違うものがありました。
カメラを変えればいい写真が撮れるというわけではないけど、ずっとライカで撮ってみたいという思いがあって、消費税が上がる前日に還付金の前借りをして買いました。
CLというミラーレスですが、その後、その時に持っていたカメラや全てのレンズがズミクロン35mmに変わりました。(それでも少し足りなかったけど)
ミラーレスであえてMFで撮る意味がないかもしれないけど、いつかはレンジファインダーで撮ってみたいし、さらにバルナックライカにも興味があります。
その思いに魅かれるのは、歴史とドイツへの興味なのかもしれません。

LeicaCL を買ったばかりの頃
L1000752.jpg


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himanaoyaji

Leica、憧れの響きですよ〜〜、持ってるだけでもワクワクしそうです
私の防湿庫は満杯でこれ以上ははいらない(と自分に言い訳)ので手が出ません、写真のアップ待ってます、 q(^_^)p
by himanaoyaji (2021-01-24 08:52) 

taka-ono

himanaoyaji さんも憧れですよね。
1960年代には日本のメーカーが台頭して来て、一眼レフが使われるようになりましたが、今もM型ライカは健在ですね。
日本のメーカーのカメラは機能をどんどん増やして毎年新型が出て来ますが、ライカは多少高くてもそんなに頻繁に変わりませんから、新型を追っかけるならライカの方がシンプルでいいと思います。
おかげでうちの防湿庫はスカスカになりました。(^_^;)
by taka-ono (2021-01-25 01:34) 

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