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最近、聞いたもの その2(ピアノトリオ) [JAZZ]

油断していたらもう10月も半ば近くなってしまいました。

1日の僕のトリオのライブでは、初めて参加してくれたドラムの力武誠君がとても素晴らしくて楽しく演奏出来ました。
お客さんの入りはまずまずでしたが、演奏は彼のおかげでとても好評!
彼とはこれからもやっていきたいのですが、やはり良いドラマーだけあってなかなかおさえられないのがツライところです。
でも次回、11月3日は力武君も空いているとのことで早速お願いしました。
ここに訪ねてきて下さったみなさん、11月3日は錦糸町アーリーバードに是非お越し下さい。
http://e-birdmusic.com/index.html

前置きが長くなりましたが、最近聞いたピアノトリオです。
まずは8月に図書館で借りた印象的な2枚から。

Shelly Manne「My Fair Lady」

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ライナノーツによると発売後、アメリカ国内で15万枚も売り上げたとのこと。
当時(1956年)のジャズのレコードのセールスとしてはすごい記録ですね。

アンドレ・プレヴィンのアレンジがとても粋です。
今では普通にあるミュージカルを題材にしたアルバムですが、このアルバムがそういった企画では初めてのものであったこと、さらにその「My Fair Lady」が話題のミュージカルであったこと、リーダーのシェリー・マンがポールウィナーであったことなど、売れるべき要因はたくさんあったようです。

演奏は文句なく素晴らしいですが、テーマの美しさと比較するとプレヴィンのアドリブはちょっと単調で飽きがくるかな。

そしてその翌年に録音された、秋吉敏子「The Many Sides Of Toshiko」

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「My Fair Lady」とは全く対照的なアルバムです。
秋吉さんが渡米後間もない頃の録音なので、バド・パウエルの影響がまだ強く感じられます。
こちらは何万枚ものセールスがあったとは考えられませんが、演奏内容は濃くてすごい!の一言です。
僕はアルバムとしてはこちらの方が断然好きです。
クリフォード・ブラウンの「Minor Mood」なんか選曲からしてツボだし、「Imagination」でのイマジネーションの広がりは言葉に尽くせません。
またエネルギーを感じさせられる「After You've Gone」も素晴らしいです。

以上、当時のアメリカ東西のジャズを象徴している2枚と言えるでしょう。

秋吉さんがまだ日本にいる頃に日本のジャズシーンに強烈な影響を与えた人といえば、ハンプトン・ホーズ!

先日、あるセッションで演奏した「I'm All Smiles」という曲を検索していて出会ったのが「Hamp's Piano」
といってもかつてLPを持っていましたが・・・。

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一連のコンテンポラリー作品とは違ったスタイルで演奏しています。
ちょっと聞くとエバンスの影響を感じさせるような部分があり、曲目にもそれっぽいのが数曲ありますが、よく聞くと歌心の豊かさなどはホーズならではのものを感じます。
これはヨーロッパ録音で共演者も彼地の人達ですが、ヨーロッパのミュージシャンも彼の演奏には敬意を払ったことでしょう。

ヨーロッパといえば、トミー・フラナガンもドイツのenjaレーベルに数枚録音を残しています。
そこでのトミーもホーズと同じようにスタイルに少し変化がみられますが、演奏上の深みは変わりません。
例えば「Let's」はサド・ジョーンズ曲集、素晴らしいアルバムの一つです。

一連のenja作品の後に日本の企画で制作されたのが、「The Master Trio」の2枚です。
CDでは1枚にまとまってます。

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Great Jazz Trioのハンク・ジョーンズ(p)がトミーにスイッチした編成で、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(d)という大型の布陣になっています。
僕はこの後のピーター・ワシントン(b)、ルイス・ナッシュ(d)のトリオの方がトミーの本領が発揮されているので好きですが、ロンとトニーのアプローチに興味があります。

初めてiTunes Storeで購入してみました。
iPodで聞くならCDでなくても良いので、CDショップに行く必要もなく、またアマゾンに注文して数日待たなくてもすぐ聞けるので便利です。
曲単位でも購入出来るのでこの先ますます利用しそう。

この中で演奏されている「Moose The Mooche」はハンク・ジョーンズのGJTも「At The Village Vanguard」でやっていますが、この演奏が圧巻です。

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トニーの直線的な演奏にハンクの縦横無尽にあふれ出るアイディアが乗っかって相乗効果が素晴らしいです。
「Moose The Mooche」はバリー・ハリスもリバーサイド時代にライブ録音していてこちらもアイディアが尽きない好演ですが、ちょっと遅めのテンポです。
GJTはチャーリー・パーカーよりも速い300近いテンポで演奏していますから、さらに凄みがあります。
パーカーの演奏は「Montreal 1953」を主に聞きましたが、他の盤でも割と同じくらいのテンポでやっています。
もちろん次々と打ち出してくる尽きないアイディアと揺るぎない8分音符に打ち負かされてしまいますが・・・。

最後はパーカーの話で終わってしまいましたが、ピアノトリオ作品をご紹介しました。


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