カメラを置き忘れて

一昨日のことですが、レッスンの仕事で新宿西口にあるモノリスビルに入っている楽器屋のスタジオに向かったところ予定より少し早く着いたので、地下のサンマルクカフェに入ってコーヒーを頼んで一休みしました。
新宿で少し写真を撮った後、カメラをいつも入れているリュックには戻さずリュックと一緒に隣の椅子に置きました。
時間が来たので残っていたコーヒーとリュックを持ってスタジオに向かいましたが、その時にカメラをそこに置き忘れたことに全く気づかなかったのです。
気づいたのは帰宅してからリュックの中身を取り出そうとした時です。
帰る時にサンマルクカフェのシャッターが降りて来ていたのを見かけたので、電話しても誰もいないだろうとは思いました。
ずっと鳴り続ける呼び出し音を聞きながら暗澹たる気分に。

カメラはこれ一台しか持ってないしそう簡単に買えるものでもないし、今年は桜も撮れない、楽しみにしていた四国の風景も撮れない。
先日の息子の卒業式の様子を撮るためにせっかく買ったシグマの90mmもそれっきりで、残ったローンを無くなった物のために払い続けなければいけない。
重い気分でやっと寝て翌朝、この最近では起きたこともないような朝早い時間にサンマルクカフェに電話してみました。
最初は誰も出なくて（きっと朝のオープン間際で忙しかったのでしょう）、二度目にしばらくたってようやく繋がりましたが、「その席のあたりを見て来ましたがありません。昨日入っていた従業員に聞いてもないようです」と予想されていたとはいえ、悲しい報告でした。
メルカリやヤフオクに出品のアラートをかけ、新宿の警察署に紛失物の届けを出してなどと考えているうちに力尽きて不貞寝しました。

昼過ぎにやっと起き出してスマホを見ると見慣れない番号の着信履歴が。
サンマルクカフェからの電話でした。
あったんです！
その電話からの声はまさに天使の声でした。

早速その日のうちに取りに行くと名前までしっかり覚えてくれていて、こんな高価なカメラだと心配だったでしょうと労い（？）の言葉までいただきました。
残っていたチョコクロをその日のライブのメンバーのお土産に買い占めて（５個でしたが）心からお礼を申し上げてサンマルクカフェを後にしました。

すでに何箇所かでこの話をしましたが、「日本はすごいね〜。高価なものを起き忘れてもちゃんと出てくるんだから」
WBCの優勝も素晴らしいけど。

永年あるバンドで一緒にやっているベーシストが作ってくれた革製のネームタグ。Suicaを入れてます。