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松山市立椿小学校 [音楽と仕事]

先日、小学生達に演奏とお話を聞いてもらう機会がありました。
これは椿小学校の音楽の先生から文化庁の芸術家派遣事業の一環として紹介して頂きました。

小学生相手のライブは僕にとっては初めてのことだったのでどうなるか心配でした。
なので自宅で台本を作り曲を準備しましたが、始まってみると子供達が流れを作ってくれた気がします。

椿小学校は千人近くの児童がいるため一度に体育館に入ることが出来ません。
そのため低学年と高学年に分けて2回公演をやりました。
それでも5百人の子供達が、始まる前に先生のピアノで歌っているのを聞いてると感動してきます。

そしてオープニングはジブリから「人生のメリーゴーランド」とアニメの定番「ゲゲゲの鬼太郎」をジャズにアレンジしてスタートしました。

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次に子供達とどうやってコミュニケートしようかと考えた結果、「ブルース」を一緒に演奏してみることにしました。
ブルースのベースパターンを書いたものを音楽の先生に前もって送っておき、全員に鍵盤ハーモニカで練習しておいてもらったのです。
最初の4小節は大きな音で聞えてきますが、5小節目に入ると突然ボリュームが下がります。
ブルースのコードが変わるところだからなんですね。

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そんなほほ笑ましい状況の中で、ピアノの上手な低学年から2人、高学年から3人とそれぞれ連弾しました。
みんな思い思いのタッチで練習の成果を聞かせてくれます。
片手でパターンを弾いた男子とは上下入れ替わってブルースのアドリブをやってもらいましたが、思いきりの良いカッコいいアドリブを聞かせてくれました。

低学年への演奏が終わった時、校長先生から「ウチには立派な吹奏楽団があるんですよ。」と聞かされ早速4人のブラス隊を集めてもらいました。
集まったのはアルトサックス、トランペット、クラリネット、トロンボーンです。
ブルースのハーモニーとそれぞれの移調楽器に合わせた譜面を急遽作り10分くらいでしょうか、練習しました。
彼等も真剣です。
でも飲み込みが早いので高学年の本番前にはみんな無事間に合いました。

生徒のピアノに合わせてブラス隊のブルースはカッコよく鳴りました。
予定外の助っ人で会場は盛り上がりました。

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その後は、ジャズの歴史を説明しながら代表的な数曲を聞いてもらい、ディズニーの曲で締めくくりました。

最初は子供達に聞いてもらうことに戸惑いがありましたが、結果的にはとても楽しい会になりました。
子供達にはジャズもクラシックもないんですね。
楽しいかそうでないかしかないんです。
だから水が染み込むように聞いてくれます。
逆にこちらがパワーを貰い、原点に帰してくれたような気がしています。

後日、椿小の先生から「帰りに連弾をして帰る子供達がいます。大人も子供も楽しんでました。今の現場がどこかに置き忘れてきた物を思い出した気がします。」という嬉しいお言葉をいただきました。

僕も今の仕事を選ばなければ、もしかしたらこの教育の現場に携わっていたかもしれないので感慨深いものがありました。

この日のコンサートがきっかけでこの子供達の中から素晴らしい音楽家が生まれたらとても素敵なことだと思います。
またそうでなくても音楽を通じて他人に優しい子供達が増えると嬉しいですね。

椿小学校の近所で幼稚園の理事長をやっている大学時代の同級生が奥さんを伴ってこの日の音楽会を観ていってくれました。
彼等も面白かったようで、次は幼稚園でもと嬉しいお誘いをいただきました。

幼稚園だと何が出来るだろうか?
タグ:音楽
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